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相続 Q&A


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遺留分

遺留分とは、一定の法定相続人に保障される法定相続人の割合のことです。
遺留分が保障されている法定相続人及びその遺留分の権利割合については、民法で定められています。

配偶者、子等の直系卑属、父母等の直系尊属が遺留分を請求することができる相続人の範囲です。兄弟姉妹やその子には遺留分が認められないので注意が必要です(民法1028条本文)。

遺留分減殺請求とは、遺留分が侵害されている場合に、遺留分を侵害された者が、贈与または遺贈を受けた者に対し、自己の遺留分を主張して侵害されている財産を遺留分侵害の限度で取り戻す意思表示を行うことです。
遺留分減殺請求の方法としては、相手方に対する意思表示で足りますが、請求を行った証拠を残すためには、内容証明郵便等により意思表示を行う必要があります。
ちなみに、遺留分減殺請求権は、遺留分権利者が、相続の開始及び減殺すべき贈与または遺贈があったことを知った時から1年、または相続開始のときから10年を経過したときは、行使することができなくなるので注意が必要です。

民法第1043条1項は、親が子の一部に対して遺留分を恣意的に放棄させることを防ぐために、「相続の開始前における遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可を受けたときに限り、その効力を生ずる」と規定しています。
したがって、遺留分を有する相続人は、被相続人の生存中であっても家庭裁判所の許可を得て遺留分を放棄することができます。

相続開始後の遺留分の放棄について、民法上は明文の規定がありませんが、裁判所の許可を要することなく遺留分を放棄することができると考えられています。
もっとも、わざわざ、遺留分権者が遺留分の放棄をしなくても、自己の遺留分減殺請求権を行使しなければ、放棄したのと同様の効果が得られます。

民法1042条前段は、遺留分減殺請求権は、遺留分権利者が「相続の開始」及び「減殺すべき贈与又は遺贈があったこと」知った時から1年間で消滅時効にかかる旨を規定しているので、この期間内に遺留分の請求をする必要があります。そして、この期間内に、請求を行ったことを証明するためには、内容証明郵便を用いて通知を行うのが適当です。
なお、民法1042条後段は、「相続開始の時から十年を経過したときも、同様とする」と規定しており、この期間を経過した場合も遺留分減殺請求権は消滅することになります。


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